検察庁法の改正案が、不信任決議案提出で採決見送りになりました。

立憲民主党を熱烈に支持している知人は、相も変わらず「安倍はヒトラーと同じだ!」、「自民党はナチスだ!」みたいなこと言ってます。

検察OBの方は、「ルイ14世」と言ってますねえ。

【意見書全文】首相は「朕は国家」のルイ14世を彷彿

でも、新型コロナ禍で思ったのは、「安倍政権は独裁政権からほど遠い」ということです。

民主主義社会では、強大な軍事力で人民を弾圧なんてことは難しいです。
安倍首相が自衛隊を動かしてクーデターを起こすなんてことは、まずないでしょう。

民主主義国家で独裁者になろうと思ったら、国民をアジテートできないとダメだと思うんですよね。

でも、事前に作られた文書を、感情も込めずに読んでいる安倍首相を見ていると、こんなんじゃとても国民を扇動するなんてことはできないなあ・・・と思わざるを得ないですよ。

良くも悪くも、トランプ大統領の方が独裁者としての能力は高いと思います。
日本では小池都知事や吉村府知事の方が、独裁者としての資質は高いと思います。

緊急事態宣言の発令が遅れたのは閣僚間の調整に時間がかったからと言われているし、マスクが延々と届かないのもリーダーシップが十分に発揮できてないからだと思うんですよね。

安倍総理が「強権的」だというのは、プレコロナ時代から言われてましたけど、いま見ていると「強権発動する裁量もなければ、そのための制度も整ってないし、政界に内での影響力も限定的」という風にしか見えないんですよね。

安倍首相自身、国家権力を掌握しようとか、国民を支配しようとか弾圧しようとか、そんなことは考えていないように見えるんですよね。

考えているなら、このドサクサを利用して、個人情報を国家が入手・利用しやすくしたり、国民の不満をそらすために他国(中国や韓国)を攻撃したり。フェイク情報を流したりすると思うんですよね。

トランプも習近平もそういうことやってるし、ロシア、ハンガリー、イスラエル、フィリピンなんかも、このドサクサで権力強化を目論んでいるんですが、安倍政権って全然逆なんですよね。

憲法改正にしても、検察庁法改正にしても、このタイミングで国民の反発を食らって頓挫してしまうのは、人心掌握が全然できてないからなんですよねぇ。

現代において、人心掌握は独裁者の必要不可欠な資質だと思うんですが・・・

そもそも、いまの日本では独裁政権は生まれづらいし、独裁者になるメリットも少ないと思います。

そもそも、行き過ぎた行為をする国民は、国家が強制しなくても国民自身が取り締まってくれます(「自粛警察」なんかそうだし、芸能人が政治的な発言をするとバッシングされるのもそうです)から、国家が強権を振るう局面はほとんどない。

独裁者になったところで、国家の富を独占して放蕩に耽ることもできないんで、そんなにメリットはないと思います。

じゃあ、安倍首相は何をしたいのか?

というと・・・

桜を見る会、森友・ 加計問題なんかを見ていても、安倍総理が興味があるのは、あくまでも自分の近くにいる人たちであって、そういう「安倍一族」みたいなコミュニティーの中で、親近者を優遇したり、便宜を払ったりして、自分が居心地の良い空間を作りたいって話じゃないかと思います。

憲法改正に関しても、「国家のために憲法改正が必要だ!」と考えているわけでも、「国家権力を強化して自分の支配力を強めてやる!」と考えているわけでもなさそうで、自分の在任中に成果を出したかっただけなんじゃないのかなあ・・・と思えるんですよね。

どう見ても、安倍首相が国家全体、国民全体として物事を捉えているわけじゃないように思えるんですよね。

「そういう人を国家のトップに据えてよいのか?」というのはありますけど、「じゃあ、他に誰がいるんだ!」と言う話になりますからねえ。

最初に挙げた立憲民主党支持者の知人は「枝野だ!」というんですけど、「???」と首をかしげざるを得ません。

「小池だ!」「吉村だ!」という声もありますけど、地方自治体の首長と一国の首相とは違いますからねえ・・・

まあ、日本は国民が比較的(あくまで比較的)マトモですから、トップがそんな感じでも国家はちゃんと存続できるんですよねえ・・・


2件のコメント

  1. YU

    いつも大変楽しく拝見させて頂いております。
    私も万楼さんと同じく、安倍首相自身にはそれほどの深謀遠慮も、その能力もあるとは思えません。おそらく、自分の影響が及びにくい組織が政府内にあると不愉快、といったレベルでしょう。しかし内閣人事局が官僚人事権を得て以来、明らかに官僚の自主独立性が損なわれ忖度が広がり、また内閣法制局長に官邸主導で小松氏が就任して以降、法制局は国会で何も厳しいことを言わなくなりました。これらの前例を見ると今回の検察人事も同じ轍を踏むリスクがあります。これまで全ての首相と政権党は一人の例外もなく、三権分立の原則を尊重し、検察人事には影響力を持たないよう自制をしてきました。そこに風穴が開くことが問題です。一度風穴が開けば、ふさぐことははるかに難しい。安倍首相がいなくなっても穴は開いたままで、安倍首相自身がそれを悪用する能力がないとしても、今後別な首相がそれを悪用することが可能になります。日本が戦後長い時間をかけて築いてきた政治権力を抑制する制度が台無しになるということが問題の本質だと思います。

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    • bucketlist

      鋭いコメントありがとうございます。
      そうなんですよねえ。
      たしかに、制度を変えてしまうと誰が悪用するかわかりませんかねえ・・・
      法律が変わらないうちに、新型コロナが収束して、政界も再編成してもらいたいと思っています。

      返信

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