武漢市で発生した新型コロナウイルスが世界で脅威になってますねえ・・・
過去にも、鳥インフルエンザとかSARSとか、大陸からやってきた感染症にはいろいろありました。
歴史を見ると、ペストの蔓延はヨーロッパの歴史を変えたし、新大陸の原住民はヨーロッパ人が持ち込んだ病原菌によってほろんだと言われているし、戦争においても、戦闘力ではなく、病気の蔓延によって勝敗が決した事例もたくさんあるし・・・で、病気の蔓延が社会に与える影響は甚大なんですよね。
グローバル化が進んでいる現在において、感染がさほど広がっていないのは、医学の進歩の賜物だなあ・・・と思います。
香港のデモ、台湾の総統選と、政治的なゴタゴタガあったかと思うと、今度は新型コロナウイルスですから、東アジアは中国大陸に翻弄されてるなあ・・・と実感してしまいます。
歴史的には中国に依存し、第二次大戦後はアメリカに依存してきてきたことが、現在の日本を形作っているんだなあ・・・ということを、台湾や香港に行く機会もあったせいか、ヒシヒシと感じるようになりました。
そんなこんなで、『 池上彰の世界の見方 中国・香港・台湾: 分断か融合か』(小学館)という本を読みました。
2016年11月に出た本なので、ここ3年強の動向はカバーできてないですが、中国の現代史や、台湾、香港との関係や、それぞれの地域の政治動向が簡潔にまとまっていて、勉強になりました。
習近平体制までちゃんとカバーできているので、直近の動きもその枠内で理解できるので、いま読んでも古くはないです。
民主主義を受け入れず、資本主義を導入して経済的にも高成長を遂げた国として、良くも悪くも、中国は現代の一つの社会システムのモデルとなるし、それ以上に世界に対する影響力の増大を考えると、この本に書かれているくらいの、現代中国に関する知識は必須だなあ・・・と思いました。
中国という国はすごくやっかいな国ではあるけど、本書の最後で書かれていた「民間レベルでは中国人と仲良くすべき」というのはその通りだと思うんですよね。
これは韓国との関係でも当てはまると思うんですが、中国政府や韓国政府は、国内の不満を外に向けるために反日感情を煽ることって多々あります。
それに乗っかって、日本国民が反中、反韓意識を高めるのは、中韓政府の思うツボになりかねないですね。
それはさておき、日本って公明党みたいな国になるんだなあ・・・
と思うんですよね。
与党の自民党(アメリカ)にくっついて存在価値を示しつつ、野党(現在は中国)が強くなってくると、基本は与党(アメリカ)と同盟しつつも、双方を秤(はかり)にかけて、自分の存在感を高めていく。
大陸に依存せずに、世界を席巻できると思っていた平成バブルは、まさに「一夜の夢」だったんだなあ、と思います。