12月に入ると、「今年の○○」みたいなのが相次いで発表されます。
早速、流行語大賞が発表されましたね。
大賞は「ONE TEAM」だそうです。
なるほどねえ。
流行語大賞って、「なんでこれが選ばれるの?」と思うことも多いですが、今回は納得ができます。
ラグビーワールドカップは、思った以上に盛り上がりました。
特に、日本代表の善戦は素晴らしかったし、ホスト国としても十分な役割が果たせたし、各国の選手やサポーターも紳士的で、理想的な大会だったと言えます。
「ONE TEAM」という言葉も、人種を問わず、「日本代表」として一体となって、世界最高水準の相手に互角に戦い、勝利を収めました。
振り返ると、ラグビー以外のところで、日本に「ONE TEAM」と呼べるようなものってあるんだろうか? という疑問も湧いてきます。
働き手は不足していますが、海外から労働者をドンドン受け入れようという話にもなりません(僕自身、無制限に受け入れるのが良いとは思っていませんが)。
一方で、海外の研修生を酷使するという人権問題も出てきてしまっている。
また、日本企業の多くが、早期退職をバンバン募集していて、中高年の会社員を追い出そうとしています。
正規と非正規の壁も埋まりません。
安部政権は長期化していますが、そろそろ綻びも見えはじめて、世間批判も強まってきている。
それに限らず、政治的信条の面でも、日本社会に分断が生じはじめているように思えます。
国際関係もしかりで、われわれの隣国である、韓国、中国とはとても仲良くできる現状ではない。
同盟国(というか宗主国)の米国も、トランプ政権の元で迷走している・・・
「ONE TEAM」どころか、どんどん「チーム」の分解が進んでいるように見えるんですよねぇ。
振り返ると、2019年って、すごく悪くはないけど、パッとしないというか、スッキリしない年だったと思いますね。
来年はいよいよ東京五輪ですが、ラグビーワールドカップと同じような一体感をつくることができるのか? 五輪をきっかけに、人々は再び日本の未来に希望を持てるようになるのか? というのは課題ですね。
まあ、そう簡単にはいかないだろうし、「ONE TEAM」というのは、ラグビー日本代表くらいしか当てはまらない言葉で、日本社会の実態はそれとはかけ離れたものだし、今後もそうなんだろうなあ・・・と斜に構えてしまいます。