太陽の塔

2025年の大阪万博の開催が決まりましたね。
僕自身は、冷ややかな目で見てたんですが、東京五輪開催決定のときと比べても、前向きと言うか、肯定的な意見が目立っていたように見受けられました。

東京五輪と大阪万博と言えば、高度成長期を想起させてくれますね。

1964年 東京五輪
1970年 日本万国博覧会(大阪万博)

僕の感覚では、戦後の日本で最も活気があったのが、この期間(+前後数年)ではないかと思っています。

もちろん、1980年台後半のバブル経済はありましたが、この時代は、虚妄に浮かれていたという感じです。
ロッキード事件が起きたのが1976年ですが、70年年代後半くらいから日本人は金まみれになってしまったというイメージです。

1970年の大阪万博は、小松左京、丹下健三、岡本太郎など、気鋭の文化人を起用しているし、この時代には寺山修司のアングラ演劇が盛り上がっていたり、若者カルチャーが隆盛を極めていた。

この時代と重ね合わせて、日本の復活を夢みる人もいるようですが、多くの人は冷静に見ている感じです。

前回の東京五輪と大阪万博は高度成長期に重なり、日本の国際的地位の向上、都市インフラの整備、国民意識の発揚に貢献できました。

とても同じ効果は期待できそうにないですね。

さて、近年の五輪や万博開催地、開催予定地を見ると、意外に先進国も多いですね。
先進国で開催することの意義は、正直良くわかりませんけど、それなりにメリットに感じている国もあるということでしょうか?

ロンドン五輪は成功したと言われていますが、その後、イギリスはBrexitで揉めたりして、国家は安泰とは言い難いですね。

北京五輪&上海万博を経た中国も、経済成長は鈍化しているし、株価も必ずしも上昇しているわけではありません(かなり乱高下はしてますが)。

当たり前のことですが、五輪や万博が社会問題を解決してくれるわけではないし、長期的な経済成長を約束してくれるものではないですね。

五輪や万博の経済波及効果って、一般に言われているよりも、短期的なものに留まるんじゃないかと思ったりします。

そう言えば、1995年に青島都知事が都市博の中止を決定したという「事件」がありました。
計画が進んでいた中での中止なので、負の影響も大きく、中止の是非はいまでも意見の分かれるところです。
ただ、中止によって湾岸エリアの開発が遅延したというのは事実のようですね。

大阪万博の予定地の夢洲も湾岸エリアで、しかも開発が頓挫したエリアです。
欧米に行ってみて痛感するのですが、日本って湾岸エリアの開発が下手ですね。
横浜や神戸は活気があるけど、元々貿易港ですからねえ・・・
欧米人ってウォーターフロントが好きで、そこを優先的に開発して、リゾートエリアとしても居住エリアとしても一等地になりますからね。

僕は大阪に住んでいたこともあるのですが、大阪ってイマイチぱっとしないイメージです。
関西は関東よりも魅力的なエリアがコンパクトにまとまっていて、ポテンシャルは高いんですよね。
京都や奈良の歴史的なエリアがあるし、神戸のような西洋風な貿易都市もある(規模では横浜に負けているけど)。
和歌山や滋賀は地味だけど、海や湖があって、ゆったりと休暇が過ごせる場所です。
江戸時代は、大阪は経済の中心でしたが、明治維新以降は政治だけでなく、経済でも東京が中心になってしまいました。

アメリカは、エスタブリッシュされた東部地域と対象的に、西部にはロサンゼルス、サンフランシスコ・シリコンバレーみたく、進取の気風に満ちた都市があります。

大阪や関西がそうなれば、日本はもっと魅力的になるし、活性化もするのかなあ・・・と思ったりもします。

「経済効果2兆円!」なんて言われてますけど、そういう取らぬ狸の皮算用の大本営発表に踊らされることなく、長期的視野を持って開催に望んでもらいたいもんですね。

いずれにしても、五輪や万博に過大な期待をするのは間違っていると思うし、「東京五輪後(あるいは大阪万博後)に日本は衰退する」みたいなことを言うのも、過大な期待の裏返しだと思います。

盛大な花火は、カンフル剤としてどう効果を最大化させるかってこと以上でも以下でもないと思いますよ。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください