元三井住友銀行頭取で、日本郵政社長も務められた、西川善文氏がお亡くなりになりましたねぇ。
僕自身、銀行業界にはあまり興味はなかったので、西川氏の名前を知ったのは、日本郵政の件があってからです。
激しい批判を浴びて、「郵政をダメにした男」みたいな言われ方をしたり、「日本をダメにした男」とまで言われたりもしています。
改めて実績を見ていると、三井住友銀行時代は、半沢直樹顔負けの活躍をされていたようですねえ。
その後、業績悪化の責任を取って同社を退任、さらにその後、日本郵政の初代社長に就任。
民主党政権に代わったことが影響したのか?
民営化のかじ取りに問題があったのか?
というのはありつつも、少なくとも郵政事業の再建は志半ばで終わったというところでしょうねぇ。
この方くらい毀誉褒貶の激しい方も珍しいと思いますが、実際に、なかなかこの方の実績の是非を評価するのは難しいんですよねぇ。
いずれにしても、こういう「バンカー」はもう出てこないでしょうし、そういう意味では、良くも悪くも「ラスト・バンカー」というのは言いえて妙かもしれませんねえ。
日本社会におけるメガバンクの存在感は縮小しているし、これからも縮小していくでしょう。
こういう、剛腕型のバンカーが活躍する機会も、さらになくなってくるでしょうしねえ……
『半沢直樹』にしても、「時代劇だ」と評価されていますけど、魑魅魍魎とした切った貼ったの世界で銀行マンが体を張って大金を動かして働いている時代はすでに過去のものになっているように思えますね。
問題なのは、新しい時代に合った人材が生み出され、活躍できていないところじゃないでしょうか?