これは経費で落ちません

昨日の投稿が結構なアクセスを集めていました。

『これは経費で落ちません』は最高だったが・・・

このドラマを見ていた人は結構多いようだし、それだけでなく、最終回も終了して「これ経ロス」になってる人も多いですね。

前半は会社を舞台にしたコメディドラマの色が強かったですが、後半、円城専務(橋本淳)が出てくるあたりから、少し毛色が変わってきます。

この円城専務は、現社長の息子で、海外から帰国して、次期社長として、合理化、リストラを押し進める。
典型的な「海外MBAフォルダーの経営者」って感じ(実際はここまで典型的な人はいないんでしょうが)なんですよね。

何でもかんでも数字で判断し、冷酷に合理化を進めようとする。

かなりの切れ者という設定ですが・・・

よく考えると、この人、番組の設定ほどには優秀ではない気がするんですよね。

昨日も書いたとおり、天天コーポレーションの社員はかなり優秀です。
その割には、給料もさほど高いとはいえない。
そうであれば、リストラなんてせずに、既存の人材を有効活用することを考えたほうが良いんじゃないだろうか?

組織内部でより付加価値の高い、つまり利益率の高い事業体へとシフトしていくことを考えたほうが良い。

もちろん、そういう動きもしているんですが、既存事業の建て直しについては、コスト削減しか考えて内容に見えちゃうんですよね。

天天コーポレーションはIT企業ではなく、石鹸メーカーですから、特別変化の激しい業界でもありません。

古くて変化も激しくない会社でも、ベンチャー企業みたいにバシバシ改革しても、支障が出てくると思うんですよねえ。

結局、円城専務は自分の間違いを認めて、態度を軟化させます。
間違ったとこを認めて、素直に軌道修正するという点は、なかなかできることではないし、その点では優秀だとは思いますが。

一方、社員は社員で愛社精神が強いし、会社の同僚とも結束しています。
いまの時代、スキルが高い社員であれば「リストラするならすれば~。もっと条件のいいところに転職するし~」と余裕かますこともできるんですが、そういう人はいないんですよねえ。

買収話が立ち上がったときに、買収先の企業でポジションを確保しようという動きをする人はいますが、少数派で、大半の社員は自分の会社の組織・伝統を守ろうとする。

最近、パーソル研究所が世界各国で行った就労実態調査の結果が発表されていました。

世界一真面目な労働者は日本人」と触れ回っては、いけない理由

日本以外の国の労働者は職場を「仕事」の中身やバランスを重視するが、日本人は「人間関係」や「休み」という「職場の環境」を重視するってことなんですよね。

天天コーポレーションの社員も、「職場の環境」を重視し、それを守るために行動していたってことになりますね。

このドラマの後半を見ていると、「日本企業の文化(世界的にみて特殊かもしれないけど)は失わず、時代の変化に向けて適応していこう」というメッセージが透けて見えます。

一方で、上記の調査からは「日本の労働者は会社に不満を持ちながらも、いやいや居座り続けている」という姿が浮かび上がってきますが、ドラマでは「不満あるだろうけど、みんなで協力して乗り切って、前向きに生きていこう!」という結末になっているように見える。

実際、それで日本企業がグローバル競争に生き残れるかはわかりませんけどね。

なんだかんだ言っても、終身雇用、年功序列が完全に崩れていない日本企業においては、まずは手をつけなければならないのは人事戦略だよなあ・・・と思います。

これは、必ずしも使えない社員をクビにするということではなく、いかに既存の人材はうまく配置し、モチベーションを上げて、収益性を上げていくかってことなんですよねえ。

それができれば苦労しねえよ!!ってところかもしれませんが。


コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。 * が付いている欄は必須項目です

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください