過去2回レビュー書きました。
NHKスペシャル『ドラマ 東京裁判 第2話』は減速気味だったが、興味深い
今回の見どころは、東條英機の弁明ですね。
非常に明晰だなあ・・・と思いました。
僕の子供の頃は、東條英機は日本を戦争に導き、多数の死者を生み、敗戦に追いやった極悪人というイメージでした。
最近はだいぶ名誉回復しつつ、その評価はいまだに別れています。
『プライド 運命の瞬間』という映画が1998年に公開されたあたりから、風向きが変わった感があります。
東條の戦争責任、あるいは発言をどう評価すべきかはさておき、彼の発言は、戦争が個人の責任に還元できるものはないこと、戦勝国によって戦争責任を法的に裁くことの欺瞞を浮き彫りにしていると思いました。
インド人判事ラダ・ビノード・パルが被告人全員の無罪を主張していたというのは興味深いですし、それ以上に心動かされました。
東京裁判って、有罪一辺倒ではなかったし、植民地国の判事も裁判に参画していて、植民地主義に対する批判的な視野を持っていた。
もっと勉強しなきゃならないなあ・・・と回を重ねるたびに痛感しています。