NHKスペシャル「揺らぐアメリカはどこへ 混迷の大統領選挙」
アメリカの大統領選挙って、日本で多数の報道がありますが、イマイチなんでそうなっているのか、良く分からないところがあります。
特に、今回はどうしてトランプがこんなに善戦するのか? 日本人からするとなかなか理解しがたい。
この番組では、アメリカ社会の現実を手際よくまとめられていて、大局が理解できました。
世界一の経済大国も、グローバル化の進展で、貧富の差は拡大、貧困層が増加している。
貧困層の鬱屈した感情をトランプ氏が受け止めている。
ヒラリーは特権階級側にいて、金持ちの既得権益を守ろうとしている。
ヒラリーの応援に駆け付けた、バフェットの姿も映りました。
でも、アメリカの労働者にとっては、バフェットなんて、特権階級の最たるものに見えるのでしょうねえ。
オバマ大統領も、アメリカ社会を良い方向に変えることはできなかったんですね。
外から見ると、ブッシュ時代よりもはるかにマシな気はしているのですがね。
学費が上がっているが、一流大学でも高収入が約束されているわけではない。
学生ローンの返済ができない人々も多い。
日本の場合は、国公立なら学費も安いし、奨学金もある。
勉強さえできれば、よほど貧乏でない限り、学歴は手に入れることができると思います。
高学歴が高収入に結びつかないとは思いますが、おそらくアメリカほど教育の費用対効果は悪くないのじゃないかなあ・・・と思います。
格差を拡大される資本主義への反発。
移民に対する反感。
アメリカの白人人口って、どんどん減ってるんですねえ。
代わりに増えているのが、ヒスパニックやアジア人。
トランプの「暴言」は、一部のアメリカ人の心の声なんですよねえ。
最後のトランプ陣営側の人の発言が印象に残りました。
「もしトランプが選挙で負けたとしても、トランプ現象は続くだろう」
きっと、大統領選挙後も、アメリカ社会は容易に安定化しないんでしょうねえ・・・