さっき放映していた、シリーズ マネー・ワールド 資本主義の未来 第1集 世界の成長は続くのかを見ました。
NHKの金融系の番組は面白いので、たいてい見てます。
初回と言うこともあってか、概論っぽくて、あまり深堀はされていない感じでした。
ただ、現状の課題がちゃんとまとまっていて、頭の整理にはなりました。
長期的に見ると、世界の経済成長率は鈍化しているという話題が最初の方にありました。
この辺、番組では誤解を招きかねないですが、注意すべき点は、鈍化しているのは成長率であって、成長自体がマイナスになっているわけではないという点です。
いずれにしても、経済成長率は近年鈍化傾向にあることは間違いない。
この辺は、ピケティなんかも指摘していて、そもそも、経済成長率というのはさほど高いものではないんだよ・・・というのは最近各所で言われていることです。
現状の世界経済の問題として、格差の拡大も挙げられていました。
この影響は個人の貧富の差と言う問題に留まらない。
収益を上げようと必死になる企業が不正を犯したりもする。
不正を犯したUBSのトレーダーが出てきましたが、「神の見えざる手に踊らされたんじゃないか?」と聞かれて「そうかもしれない。でもみんなそうじゃないか」と答えていて、ヘンに納得しましたよ。
一方で、イノベーションはまだまだ起こりうるという説もある。
成長はさらに加速するという意見もある。
シェアリングエコノミーへの期待も示されていました。
しかし、僕としては、シェアリングエコノミーが世界経済を発展させるかどうかは分からないんですよね。
社会を効率的にすることは間違いないですが、効率化が経済成長に結びつくのかどうかというのは良くわからないし、番組の中でも深く語られてはいませんでした。
あと、今回は出てきませんでしたが、新興国の発展の余地も無視はできないと思います。
今回は概論でしたけど、今後より詳しい展開を期待したいと思います。
余談ながら、太田光さんはお笑い芸人にしては鋭いコメントするなあ・・・と思ったりもしましたが、逆に、この番組では芸人としての面白さが消えてしまっていますねえ。
爆笑問題の起用の是非についても、今後の番組の展開の中で問われるんじゃないかと思います。
第2集のレビューはこちら!
NHKスペシャル『シリーズ マネー・ワールド 資本主義の未来 第2集 国家VS.超巨大企業 ~富をめぐる攻防~』は勉強になるけどスッキリしなかった