金融庁の「老後に2千万円必要」という発表はいまだに波紋を広げていて、いまだいろいろな記事が出てますねえ。
年金炎上から垣間見える「老後不安社会」ニッポンの残念なリアル
そんな中、下記の記事を見つけました。
欧米で老後2000万不足が起こらない理由
なぜ日本人は「老後」を恐れるのか
僕の敬愛する、橘玲さんの記事なんですけど、これに限っては違和感ありますよ。
アメリカとヨーロッパでは事情が違うし、ヨーロッパでも国によって全然環境が違います。
西ヨーロッパの一部の国(具体的には、ドイツ、フランス、イギリスあたり)、所得が高い層にとっては、橘さんの仰ることは当てはまると思います。
ヨーロッパでも、東ヨーロッパや、ギリシアなどの経済力のない国では、老後不安以前の話で、そもそも高学歴の若者がまともな職につけない状況なんですよね。
「老後のことまで考える余裕がない」という国も多いはずです。
旧ユーゴ諸国の人たちはドイツ、ポーランド人はイギリスに出稼ぎに行っていて、自国の経済は空洞化してしまっています。
出稼ぎに行ってる人たちも、それなりのスキルを持っていても、それが生かせる仕事にはなかなか就けないんですよねえ・・・
アメリカはアメリカで、所得格差が大きいので、老後の問題なんか考える必要がない富裕者層もいれば、日々の生活もままならず、老後まで頭が回らない低所得者もいるってことだと思います。
海外で、日本みたいに炎上しないのは、人によって抱えている経済的問題が異なるからというだけで、他の先進国の方が良い環境にあるとは、必ずしも結論付けることはできないんですよね。
本ブログでも、下記の映画のレビューをしたことがありますが、いずれも貧困を扱った作品です。
国は違えども、豊かな国でも貧困の問題は少なからず存在します。
あと、上の記事に書かれているような「得意な分野で生涯現役を続ける」という発想って、欧米より日本の方が強い気がします。
実現できるかどうかはさておき、欧米の方が「早く一生分のお金を稼いで、リタイアして遊んで暮らしたい」という意識が強いと思いますよ。
上の写真は、先月の海外旅行のクルーズ船の写真です。
リタイアした高齢者夫婦が旅行を楽しんでいました。
かくありたいものですね。